愛知県長久手市杁ヶ池公園アイガモ保護

愛知県長久手市杁ヶ池公園のアイガモ保護 2020-06-28
調査保護者:愛知県会員永井さん

お知らせ内容一覧
保護までの経緯
調査保護
診察
すいれん費用内訳
現在の様子


保護までの経緯
2019年の11月に掲示板へ公園の池にいるアヒルについて相談がありました。

・2年前からアヒルが1羽で住み着いている
・とても人懐っこいので元々は人に飼われていたと思う
・冬場は多くの渡り鳥の鴨がやって来るが夏場は1羽でいる
・餌などどうしているのか気になる

アヒルの画像や居場所の地図など詳しい情報は不明のまま、会員の永井さんが現地へ向かうもアイガモや白アヒルといった家鴨(アヒル)は見当たらず、渡り鳥が多数いたとのことでした。

2020-6-18に再度相談有り、

数日前から姿が見えないため探したら池のほとりに卵を産んでじっとしています。池に放たれた直後と思われる半月ほどは警戒心も薄く公園内を歩き回っていましたが、その後は池から上がっているのを見た事はありませんでした。公園内で野良猫を見た事は何度もあります。また、猫の他にも何か小動物がいるかもしれないです。日中は公園内を散歩している人もいるので大丈夫そうですが、夜間に猫などに襲われないかを心配しています。これは見守るしかないでしょうか?また、卵が有精卵でひなが孵る可能性はあるのでしょうか?

【あひるネットワークより返信】
1羽でいるとのことで無精卵の可能性が高いのですが、家鴨が卵を温めて孵すといった行動はどのアヒルにも身についているわけではないのですが、稀に産んだ卵に執着して野鳥のカルガモ母さんのようにとことん温め孵そうとするアヒルがいるのです。実際に公園のアヒルが飲まず食わずで卵を温め孵した事例もあるのですが、それは近隣の方たちがアヒルの居場所を整えたり、見守って安全を確保していたから実現できたケースだと思います。でもその後は温めようとする卵をアヒルがいない間に土に埋めて見えないようにしていたとのことでした。アヒルが人目に付く場所でも動かずに温めるので、アヒルには可哀そうなのですが公園という場所にいるための処置だったのだと思います。

2020-6-19
池を泳ぐアヒル、卵の様子、池の見取り図を受信。画像よりアヒルとはアイガモのことだとわかりました。

2020-06-25再度相談有り


調査保護 2020-06-28
幾度も相談を受け、このまま温め続け体力が消耗しないように、巣と卵をアイガモの目の付かないところへ処分してもらったほうがよいかもしれないと考えていましたが、画像より卵を温めている場所が岸辺の人目につきやすいということもあり、外敵に狙われたりいたずらされることが心配という意見がありました。また数年1羽で過ごしているようで、ここに居させたままだと「仲間がいるから大丈夫。」と他のアヒルが棄てられる遺棄の連鎖もあると感じ、捕獲救出できればこの場所から保護をして新しい飼い主を探す。保護できなければ巣と無精卵であろうその卵をアイガモの目に付かないよう処分をした方がいい。という打ち合わせ結果になりました。

アイガモがいる場所が急斜面になっているため捕獲保護は難航。時間をおいて何度も試みる。怖がらせないよう網などの道具は使わず、ペレットを投げ与えながら少しずつ近づくご飯でおびき寄せる作戦で徐々に距離を縮めていきました。
 12時30分過ぎに無事保護。

保護時に側にいた散歩中の方や通りかかった方たちには当法人のパンフレットを渡し、保護の経緯を伝えました。

翌日、アイガモの卵と巣を処分。管轄の管理事務所へ保護報告


公園の管轄愛知警察署会計ハタノさんへ保護の一報とともに迷子届け(落とし物)がないか確認。
遺失物届無し、報告受理。


2020-07-01

診察
・遺伝子検査(マイコプラズマ/アスペルギルス/オウム病)検査結果三週間後
・糞便検査
糞便検査は線虫がいて(ダンゴムシとか食べると感染する)野外の保護アヒルに多い。
注射で駆除:基本的には一発で駆虫できる。

2020-07-09
再診 検便

2020-0718
再診 抗生物質内服
検査結果
「遺伝子検査の結果、マイコプラズマが陽性だったので、近日中にニューキノロン系抗生剤で治療します。」

2020-07-19
再診
「昨日ニューキノロン系バイトリルを処方された。 しかし飼い鳥の半数以上がマイコプラズマを保菌している現状を知った事もあり、 マイコプラズマへの対応について他の選択肢がないかを伺いに、品野ペットクリニック(他の保護アヒルが通院する動物病院)にセカンドオピニオンもらいに受診。 「先生の意見としては マイコプラズマはそれ自体が怖いのではなく2次感染が怖いとの事。 マイコプラズマは普通の飼い鳥にもみられる細菌であって共生していても問題はないので、当院では症状がない場合は抗生物質の投与はしない方針。獣医師で考え方は違って、抗生物質での治療をするかしないか、どちらか一方が正しいという事ではない。」 症状がない場合、マイコプラズマと共生していくのか(他に同居鳥がいた場合、接触させるのか完全に別居させるのか)、 それとも治療を行うのか(行うとしたらどの地点をゴールとするのか) は、最終的には飼い主の考え方(線の引き方)次第との事でした。」

野外にアヒルを放すということは 感染症

2020-08-06
「投薬期間終了したので、 先住ぐー&メイちゃんとお庭で楽しんでいます。 とっても寂しがりやで、 ぐーのあとをついてまわっています♡ ぐーを見失うと私に助けを求めにやってきます(笑)」

2020-09-06

すいれんちゃん、元気はとてもあるのですが、1ヶ月前くらいから食欲が少しずつなくなって(葉物野菜は食べるのですが、フードをあまり食べません)、メイちゃんが亡くなった頃に更に食欲がなくなり体重が1.9kgまで落ちてしまったので病院にかかりました。

糞便検査、レントゲンともに異常なしでした。そ嚢炎等の感染症の可能性もあるのでスペクトルの広い抗生物質を処方してもらいました。

1日2回の食事では食べられる量が少ないので常にごはんは置いておくようにしています。先住アヒルがいると遠慮して食べなくなるので、隔離して食べさせています。

2020-12-21

すいれんちゃん、とても元気にしています。
あれから徐々にゴハンも食べるようになりました。
メイちゃんがいなくなった事がショックだったのかもしれません。
元々食が細い、アヒル特有?のガツガツ食べる子ではなく、少しずつ食べる子のようです。
体重は2~2.2キロを保っています。
秋には卵を合計6個産みました。
卵を産むのはやはり大変なようで、産んだ日はすいちゃんの寝床が糞でとても荒れていました。

相変わらず先住アヒルの事が本当に大好きです!

2021-06-08

「2月からほぼ毎日産卵が続いているため、すいれんちゃんを獣医さんに連れていきました。 レントゲンを撮ってもらい、全く異常なく、カルシウム沈着も起こしていないとの事でした。 ただ卵胞がまだまだ沢山あり、これからも産卵は続くとの事でした。 アイガモは元々産業動物として改良された動物であり、 太って沢山産卵するようにつくられているからアイガモとしてはこれが正常で、 治療対象にはこちらの病院ではしないとの事でした。 できるのは 紫外線に沢山当てることと カルシウム補給を十分にする事。 今回ぷよぷよの異常卵が出来たのは恐らくダイエットが原因だろう。 との事でした。 とりあえずまだ卵胞がスタンバイしているので、きな粉を増やしペレットもやや増やしてみることにします。 そして遮光をもう少し頑張ります。 (我が家の事情で、完全な遮光がなかなか難しいのがネックですが、やれるだけやります)」

2021-09-14
すいちゃんの産卵、無事止まりました。過去のあひるネットワークの情報から完全に遮光しなくても効果がある場合がある事を知り、できる限り遮光頑張ったら落ち着きました。

9歳の先住アヒルのくちばしの調子が悪くて(ずっと脱皮したまま、付け根がボコボコ、たまに傷をつくって出血)、疥癬じゃないかと疑って
すいちゃんも受診させました。

疥癬ではなく、むしろすいちゃんの便から沢山の鞭毛虫、しかも鳥類では珍しい種類のものが検出されてしまい(先住からも少量検出)
フラジール250mg 1/2錠一日一回服用になりました。

2022-01-17
「鞭毛虫の駆虫薬を投与した直後の便検査(9/19)で鞭毛虫はいなくなっていました。」

2022-06-17
「先日、すいちゃんのぷよたまがお腹の中で割れてしまい、 体調を崩してしまいました。 今は落ち着いていますが、 まだおしりから卵の中身が出てきます。 卵の中身が逆流して腹腔内に落ちないように安静にするしかないとのことなので、 できるだけそう過ごさせています。 」

2022-06-27
「すいちゃん、 ぷよ卵がお腹で割れたり等、産卵トラブルがあるので 今日は別の病院で発情について相談してきました。 体重は1.7キロで元気はあるのですが、 獣医さん曰く痩せすぎでこのままだと命に関わるとのことでした。 原因は産卵のし過ぎだと思われるため、 タモキシフェンで産卵を抑える事にしました。 あとごはんを増やします!! また2週間後再診です。 アヒルの産卵をコントロールするのはとても難しいですね💦 体重を減らしたり、光コントロールをしてみたりしたのですが すいちゃんは産卵が止まりませんでした。 」

2022-07-31
「すいちゃんの受診のことで報告です。 最初のタモキシフェンの投与量では効果がなく、 倍量にしても効果がありませんでした。 しかも産卵は止まらないのに食欲低下という事態になりました。😢 念の為、検便と血液検査もしましたが異常なしでした。 再度タモキシフェン量を戻して様子をみましたが、 産卵も止まらず食欲も落ちたままでした。」
「獣医さんと相談して、先日からタモキシフェンをやめてリュープリン注射に切り替えました。 最初なので用量は少なめで投与したとのことです。 リュープリンを注射した翌日に軟卵を産んだので、 以前の記事情報からカルピタバードを使うことにしました。 (食欲が落ちた頃からボレーもいらないと言うようになってしまったので) あとは、ネクトンとモリンガパウダーを飲み水に溶かしています。」
「軟卵を産んだ後は産卵していません(連続4日産んでいません)。 食欲は相変わらず落ちていて、水禽用フードもバーディーもちょこっと食べるだけです。 仕方ないのできな粉や米ぬか、バーディーを水でペースト状にして口の中に塗っています。 野菜は結構しっかり食べてくれています。今日はキャベツ、レタス、小松菜、ミニトマトを食べました。 後は庭で雑草を食べたりして、元気に遊んでいます。 体重は1.8kgです。ですが相変わらずガリガリです😢 タモキシフェンを始めてしばらくしてから換羽が少しずつ始まりました。 発情期→換羽という流れとのことなので、 ホルモン療法によって換羽が起こったのかな?と予想しています。」

2023-03-20
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