アヒルの骨折について

お知らせ内容一覧
骨折の原因と症状
安静に過ごす工夫
怪我の再発防止
もしアヒルの骨折が疑われる場合


我が家のアイガモ、テケが大腿骨を骨折したことについて怪我の経過など今後他の方の参考になればと纏めました。

骨折の原因と症状

骨折した原因はプールのフチから飛び降りたことが原因と思われます。アヒルやアイガモは野生の鴨より体重が重く段差を飛び降りたりした際に脚を痛めやすいです。

骨折した当初は立つことができずずり這いをする状態でした。すぐにかかりつけの動物病院へ行きレントゲンを撮ったところ右脚大腿骨の骨折でした。

病院では大腿骨はギプスができないのでピンを入れる手術をするしかなく手術をしないと元のようには歩けないだろうと言われました。アヒルの脚の骨は人間の膝下から足首までの骨に当たるひ骨・ふ脛骨と人間の足の甲の骨に当たるふ蹠骨(ふしょこつ)は外から見えている部分でギプスで固定することができます、しかし大腿骨は外側から固定することができず手術でピンを入れたりするほかありません。



ですが、アヒルの手術は麻酔が難しく骨がスカスカなので金具で固定することができないと聞いていたので、骨折の手術の経験者のあひるネットワークメンバーの稲垣さんに経験談を聞かせていただきました。モモちゃんの場合テケと同じく大腿骨の骨折で、ピンを入れる方法、プレートで繋ぐ方法、骨と骨を縛る方法と3通り手術を試みられましたがどれも上手くいかなかったそうです。やはりアヒルの骨に金具をつけることは難しいと分かり安静にして自然治癒を待つことにしました。折れた骨が内部を傷つけ炎症を起こす可能性もあるため鎮痛剤と抗生物質を1週間飲みました。


安静に過ごす工夫

他の鴨たちと一緒だとどうしても動こうとするため他の鴨たちとは別けてケージで安静に過ごさせることにしました。ミニバスタブにマットとペットシーツを敷いてミニバスタブごとケージに入れて飛び出すことを防ぎました。



水浴びも他の鴨たちとは分けてタライで浴びさせました。水の中だと脚への負担は減りますがずっと水に入れっぱなしも良くないそうです。テケの場合自分で立って羽繕いができましたが、立つことができない場合はタオルできれいに水気を拭き取りドライヤーで完全に乾かしてからスクワランオイルを羽に塗ってください。アヒルは尾脂線や目から出る脂を全身に塗って撥水しています。自分で脂を塗ることができなくなると水に浮かぶことができません。

安静に過ごしていると2日後には立ってヨタヨタと少し歩けるようになりました。もしもお座りアヒルになった時のために歩行補助カートの作り方を教えてもらい作ったのですが、カートに乗るのを全力で拒否するくらい元気だったのでカートは諦めました。

モモちゃんの飼い主さんの稲垣さんに骨折してない方の足に負担がかかることになるので趾瘤症に注意が必要と教えていただいたので安静と同時にダイエットもしました。怪我から1ヶ月経ってほぼ問題なく歩いたりできるようになったので隔離生活を終えて姉妹たちと合流しました。


 

怪我の再発防止

テケはアイガモにしてはよく飛ぶ子で着地を失敗して怪我をすることが心配でした。そのためテケのお気に入りの大きな石の上に登れないようにしました。骨折の原因となったと思われるプールのフチの下には飛び降りれないようスダレと園芸用支柱で塞ぎました。

また体の大きなアヒルやアイガモは脚に負担がかかり怪我をしやすくなるため継続的な体重管理をしていきます。


もしアヒルの骨折が疑われる場合

もしもあなたが飼育しているアヒルが急に立てなくなったり脚を引きずるようになったら先ずは急いで獣医師の診察を受けてください。アヒルの骨折は手術が難しいなら様子を見ようと自己判断で決めてはいけません。テケも最初は卵が原因で立てないのかもしれないという見立てでしたがレントゲンを撮って骨折が判明しました。また、ひ骨・ふ脛骨、ふ蹠骨であればギプスでの固定も可能です。

また骨折の原因が産卵などによるカルシウム欠乏症である場合は栄養面の改善が必要です。骨折や捻挫以外にも立てなくなる原因はあります。卵や腫瘍、肥大した内臓が神経を圧迫して脚に問題が起きる場合もあるので病院で診察を受けることが大切です。


This article was written by member (鴨サンチームテケチハさん)

2018年3月9日入会広島県在住
2016年9月9日生まれの女子アイガモのテケチハちゃん2羽の飼い主さん。数々のツイッター投稿でバズっている有名アイガモちゃんたち。
保護活動:広島県鷹野橋ガチョウのガーコ保護
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