アヒル肝炎発生について 

アヒル肝炎発生について 2015年8月16日掲示板記載

兵庫県でアヒル肝炎の発生が報告されています。

http://www.pref.nara.jp/1669.htm

<アヒル肝炎発生について・アヒル肝炎とは>
http://www.pref.nara.jp/secure/144847/% … %82%8B.pdf

アヒル肝炎は、ウイルスによる雛の感染症です。
鳥インフルエンザ同様、一般家庭で飼育されている家禽たちが対象になることは稀なのですが、予防として野鳥との接触は避けるようお願いします。

あひるネットワークのwebサイトでは、鳥インフルエンザ以外の感染症もあわせて、予防法をまとめていますのでご覧ください。


感染症の予防

近年、鳥インフルエンザ、マイコプラズマやオウム病など、人と鳥の共通感染症がニュースになっています。
鳥を飼っているというだけで過剰に心配する必要はありませんが、飼い主には、正しい知識を持ち、ペットや自分や他の人への感染を防ぐ責任があります。
ここでは感染症予防の一般的な対策について紹介します。

●野鳥や野鳥のフンとの接触を絶つために、屋根があり目の細かい網や柵で囲った小屋、または屋内で飼う。

●野鳥が訪れる水場、川や池などにアヒルを連れて行かない。

●掃除はこまめにする。
乾燥したフンは空中に舞うので、乾燥する前にすばやく片付ける。

●鳥に触れたり、掃除をした後は、靴裏の消毒、手洗い、うがいをよくする。
掃除するときにマスクをすればなお良い。

●口移しで餌を与えるなど、過剰な触れ合いをしない。

●新しく鳥を迎えた場合は、最低3週間は他の鳥との接触を避けて健康状態を観察する。
具合が悪い鳥を迎えた場合は、専門的な検査で感染症がないとはっきりするまでは、完全に隔離して飼育する。

●鳥の具合が悪いときは、すぐに動物病院で診てもらう。

●むやみに鳥を移動させない。
他の家庭への引越、他の鳥とのお見合いなどをできるだけ避ける。

 

 

公園 陰茎脱アイガモ

静岡県清水区有東坂の公園内の池にいる雄アイガモ 2010年6月
経過観察報告者:静岡県会員ぴぃたんさん 


あひるネットワークフォームメールより下記内容で依頼がありました。

静岡市清水区有東坂の公園内の溜め池に、3羽の青首アヒルが住み着いていています。そのうち1羽が脱腸しているようで日に日に弱ってきています。
各機関に電話で相談しても取り合ってもらえず、かといって私個人では手に負えなそうなので、保護などの相談をと思いメールしました。他の2羽についても外敵に襲われる恐れもあり心配です。

→6/18の様子(投稿者の方より)

お尻から出ているものは4~5センチほどの長さでらせん状のようになっています。
常に出ていて池を泳いだりしても引っ込む様子はありません。
その状態になってから苦しそうな様子ですが、2週間たっても生きていました。
(ここ数日は様子見られず不明)

→6/20(会員ぴぃたんさんより現場観察報告)

静岡市清水区のアヒルの様子を見に行ってきました。やはり脱ペニスのようですが、弱っている感じはありません。ずっと3匹で元気に雑草や虫を食べていました。途中で池にカモが飛来すると物凄いスピードで向かって走り出し、池に飛び込んでいきました。(危険を感じたカモは飛んでいってしまいましたが)
発情して患部が飛び出た状態になっているのではなく、このような突然の興奮状態の繰り返しも原因として考えられます。

アイガモたちがいる場所は、住宅街に囲まれたため池です。池の全周に歩道があり、近隣の方の散歩コースといった感じでした。散歩している方に聞いてみましたが、アイガモ達はかなり前からいるそうです。

みんなアヒルがいることがわかっているから「車も気をつけて通っているよ」という話でした。脱ペニスは自然に壊死して取れるから大丈夫と聞いたことがありますが、どうなのでしょうか?

 


家鴨の脱ペニスについて

ペニスが出たままということは、興奮している時間が長く外部に出たままになったのではないかと考えられます。

内臓と共に体の中に入っていなければならないものが、外に出たままになっていると乾燥して壊死してしまうかもしれません。

健康上の問題はないのか?このまま野外で暮らして行けるのか?
水上先生(水上犬猫鳥の病院院長)に画像を確認していただきました。

陰茎脱とのことでした。出っ放しだと乾燥して壊死した後、脱落してしまうのですがその後、傷口からのばい菌が入ってしまう心配があると説明してくださいました。

陰 茎 脱

 


 

→7/3(会員ぴぃたんさんより現場観察報告)

飛び出した患部よりばい菌が入り悪化してしまうことを心配し、保護を試みています。

変わらず元気な様子でした。取りあえず捕獲をして、病院で診察を受けようと思いましたが、逃げ切られ捕獲できませんでした。
前回は陸でも寄ってきて餌も食べたのですが、今日は何か感じ取ったのか、警戒心があり池の中でしか餌を食べてくれず、無理やり捕獲しようとしたら嫌われてしまいました患部の状態は、前回より短くなっていました。

前回は泳いでいると飛び出た患部が目立ち、水中の鯉に突っつかれていましたが、今回は泳いでいると見えないぐらいでした。
根元部分はまだ大きくて、気になります。完全に乾燥して取れるにはまだまだ時間がかかりそうです。
今後、捕獲を試みつつ経過観察を続けます。

→8/8(会員ぴぃたんさんより現場観察報告)

清水のアイガモ君ですが、どうやら患部の飛び出た部分が取れたようです。
(ブラブラしているので『ブラ吉』と呼んでいます)もう飛び出た患部は見えません。

暑さのためか、ずっと藪の中にいて、あまり近くからは確認できませんでしたので、
完全に取れたかどうかはわかりませんが、変わらず元気な様子でした。

引き続き、しばらく様子を見ていこうと思います。

 


元気で動けるうちに保護をして患部の治療を行いたいところでしたが、現場はかなり大きな池で、家鴨たちに捕獲保護を察知されると、その後はエサでおびき寄せても人間のいる岸や陸にあがってこなくなってしまいます。

動けなくなってしまったら治療の時間も掛かり助からないかもしれません。
大きな池での家鴨の保護は難しく、なかなか進行できない場合もあります。

保護できないとなると飛び出た患部が乾燥してカサブタになり、取れてしまうことが一番良い方法なのですが、ばい菌が体内に入り込んでしまうことが一番心配していたところです。
経過観察を続ける。

 

野鳥と家鴨の見分け方

野鳥と家鴨の見分け方

フォームメールより相談

「ベランダで一羽のヒナを見つけました。(アヒルではなく鴨?) 近くに野鳥の多い善福寺川があり、その雛をどうやらカラスがさらって、ベランダに落としたようです。
幸い、怪我もなく、猫用のゲージに入れて、エサと水を与えて保護しています。
今のところ、エサもつついて食べています。
かわいらしいのですが先住猫もおり、大きくなった場合の飼育環境もありません。
もしどなたか飼うことや、適切に自然に戻せることが可能な方がいらしたら、お願いしたいと思いご連絡した次第です。」


成鳥になると大きさや外見、飛行するかなどで区別が付くのですが、雛のうちは柄が似ている為見分け方が難しいです。

保護された雛

参照:カルガモの雛


参照:マガモの雛

参照:アイガモの雛

アイガモ(家鴨)

アヒルとマガモの交配によって新しくできた品種。
家禽化した家鴨とマガモとの交配種で、飛ぶことができません。
シロアヒルの北京ダックよりも肉付きは良くないのですが、アヒルです。
カルガモ(野鳥)
マガモ(野鳥)

投稿された雛画像の足部分が確認できず、顔や嘴の模様から判断すると、カルガモのような気がします。

アイガモ、マガモ、カルガモと雛のうちは区別が付きにくいのですが、
やはり家禽化されたアイガモは胸あたりが既に肉付きが良いように思えます。


その後、保護していた雛はベランダから飛び立っていったとのことです。

野鳥を保護した場合

 

ひなのじかんはみじかいよ

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041126_1309~01
ぴぃぴぃぴゅぃー

みてみてーあひるのひなだよ。

嘴(くちばし)も水掻き(みずかき)も ちゃんとついているでしょ?

あひる・アイガモ・ガチョウの雛を購入されてこれから育てる方へ

最初は、室内で面倒をみていくのですが、家に小さなお子様がいらっしゃるなら、
「僕に抱っこさせてよ!」「次は私の番よ!」と取り合って、
抱っこしたり、撫でたりするでしょう。

そのとき、誤って床に落としてしまったり、

ちょこちょこと人間の後を付いてくる雛のアヒルを、
踏みつけてしまうかもしれません。

もしそうなってしまったら・・・、
アヒルの骨格はそのままになってしまいます。
また生まれつき、背骨が曲がっていたり、
足に障害がある場合もあります。雛のうちなら、まだ骨格ができていないので、
水の中で ゆーっくり ゆーっくり、
泳がせて曲がってしまった足をリハビリできる可能性があります。
すぐに病院で診てもらいましょう。
お庭で日光浴させてあげようかな~、
ちょっと待って!
雛のうちの庭での散歩や日光浴は危険がいっぱい。カラスなどの外敵が目を光らせています。必ず人間が付いて見てあげていてください。
小さな雛をたったの1羽にしてはいけません。

あひあひ海へ行く

アヒルたちの夏    あひあひ海へ行く:鳥取県会員うーぱーさん 2009年

家鴨たちの先祖のマガモは渡り鳥です
海上を渡ることもあり、海水を飲んでも鼻からナトリウムを排出できる性質を持っています。
その為、北京ダックの白アヒルも海で泳いだり、海水を飲んでも大丈夫なのです。

毎年、我が家の夏のレジャーにあひあひは
欠かせません。
海底から見上げたあひの、お尻や水かき
最高に可愛いですよ。

ゴルフ場で取り寄せたアイガモたちの看病記録 ~発育不全や脚の湾曲~

脚にトラブルのあったアイガモたちの看病や治療の経験談を紹介します。

2006年に池を囲むコテージが点在するゴルフ施設にお客様と触れあう環境を作ろうという計画があるとあひるネットワークに問い合わせがありました。

その時に取り寄せ、ゴルフ場にやってきたアイガモ100羽たちの中で脚に障害がみられたり、発育不全のアイガモたちを連れて来て、元気になるまで看病を続けた後、また池の群れに戻すという活動をされていた方がいらっしゃいます。
ゴルフ場の池にぜひアヒルを!との問い合わせがあった方の奥様バジル&ミントさん(2007.8入会員)です。
そのアイガモたちの保護記録や看病などをまとめましたのでご覧ください。


ゴルフ場施設内の池にアイガモ100羽を飼う
~取り寄せたアイガモたちの保護・看病~

<アイガモたちとの出会い>

ゴルフ施設内の藻がひどかった人工池も、カモ達のお陰で見違えるようにキレイになっておりました。
また宿泊客などにも、微笑ましい光景として受け入れられている様子です。
現在は、ホテルの園内やゴルフ場内を我が物顔で闊歩し、来場のバスや車を止めてしまうこともしばしば・・・
苦情が来ないのは、のんびりした土地ならではなのかもしれません。
聞いたところによりますと、ヒナも数十羽孵り、彼らも無事に親となり、ヒナを立派に育て上げ、徐々に2世も増えている様子です。

中ヒナに当たる頃、天敵は藻の駆除のため、池に放していた(名前は忘れましたが)魚だったようです。魚は70cm前後と結構大きく成長していたらしく、足の先や、中には下クチバシを1cmほど噛み切られ、4羽ほど我が家で保護しました。

たまたまオカメインコを11羽も飼っていたが為に、鳥に関して詳しいと思われていたようです。
「何とかしてくれ」と言われても、インコ類に関する知識しか持っていなかった私です。
その方法が鳥類と言えど、水鳥に通用するものなのかも分からぬまま、血の止まらない足先やクチバシの先を消毒し、とにかく血を止めなければと、小麦粉をつけて強制的に止血しました。

それもやがて元気になり、無事に群れへと帰りました。
カモのたくましさに感心したものです。

また別のカモは、足が麻痺して完全に立つ事が出来なくなり、座っている時、まるでオカルトのように足が身体の真横へと、ありえない方向に向いていました。
まだ骨が柔らかいはずの中ビナ期・・・。そのまま放置してはマズいはずと、素人判断でしたが、とっさに割り箸で添え木をし、人間用の包帯を巻くテープでグルグル巻きにし、強制的に足をあるべき方向へ固定。

ビタミン剤とカルシウム剤を、ひたすら飲み水に混ぜて与えました。
それが正しかったのかどうか、5日後、水浴びをさせようと添え木を取ると・・・・
その子が突然ドタドタと!!!走り出しました。

腰が抜けるほど驚きましたが、今は何の障害もなく、群れで元気に走り回っているそうです。

手当ての甲斐なく、死なせてしまった子も3羽います。
今の私なら、もしかしたら救ってやれたのではないか・・・と、今でも悔やまれます。しかしこれらの一件がなければ、きっと私の生涯、アイガモを飼おうとは思わなかったでしょう。
「会社でアイガモを飼う事にした」と聞いた時、「ア・・アイガモ!?アレって飼うものなの!?」と言っていた私です(笑)

主人も我が家のチビカモ達2羽のために、秋には庭に芝生を張るのだそうです。
「その芝生の手入れは誰がするんだ!!」と思いましたが、良く考えてみれば、ゴルフ場勤務一筋の主人は、その道のプロでした。
私は知りませんでしたが、芝生がイネ科になるため、カモは芝生を食べないのだそうですね。
カモの足に良く、雑草はカモが食べ、フンは芝生の肥料になる素晴らしい需要と供給だなぁと感心したものです


<1羽よりも2羽・・・家鴨たちは寂しがり屋>

私が見て来たカモ達は、栄養がキチンと吸収出来ず、成長が極端に遅れて弱り、圧死を避ける為に保護したチビガモや、怪我・麻痺カモばかりでした。
考えてみると、今、はじめて健康そのもののカモを育てています(笑)
アイガモがとても「寂しがり屋」という事を良く知っていましたので、1羽の方が良く慣れる事は知っていましたが、最初から、1羽飼いなら飼わない!!と思っていました。

はじめて保護し、1羽だけやって来たヒナは、「保温が重要!!」と、ひよこ電球を入れ、熱が逃げないようにカバーをかけた途端、30分も経たないで亡くなってしまいました。
保護したくらいですから、弱ってはいたのですが、それまでは私の後ろをチョコチョコと追いかけて来ました。

餌も食べていました。
水も飲んでいました。
カバーをかけ、人間の姿が見えなくなった途端に亡くなってしまったのです
寂しかったのが原因かどうかは分かりません。
しかし私には、どうしても死んでしまうほど弱っていたようには思えませんでした。

後々、それは大きな教訓となりました。
以来、保護は必ず2羽単位で行いました。
それが功をそうしたのか、総勢10羽に及ぶ保護カモが、我が家から群れへ、元気に帰って行きました。

そのような一件もあり、私は1羽飼いに対し、一種の拒否反応のようなものを持っているのかもしれません。
まだ若い、骨の柔らかい子でしたら、立てるようになる可能性が残されています。


<中雛時に見られる脚のトラブル>

下記は、今現在も掲示板の投稿や問い合わせでよく報告のある、中雛のアヒルの脚がそっぽを向いている脚が開いてしまって立てないなどのトラブルを持った子を立たせるまでにした時の経験です。

人間で言う大腿部(太もも?)のあたりの骨は歪んでいませんか?
そちらが歪んでいるようでしたら、添え木を当て、ガッチリとまっすぐになるよう、テーピングする必要があります
この際、血液の循環を止めないよう、テーピングの強さには注意が必要です。
足に触れ、冷たくなっていなければ大丈夫です。
(人間用の、包帯を巻く時に使用する紙のテープがベストのようです。
100均などで売っていますので、あれが剥がす時、一番羽毛が一緒に抜けず、本人も痛がりませんでした)
でなければ、湾曲がより酷くなります。
治る可能性はありますが、保障はありません。
結果として、痛い思いをさせてしまうだけかもしれません。
しかしやってみるだけの価値はあると思います。

もうひとつ、私はこのような子を、小児用の浮き輪に乗せていました。
空気をパンパンに入れてしまうと、浮き輪ごと引っ繰り返ってしまいますので、少し緩めに、あひるが乗った時に多少沈む位がベストです。
お腹と、真ん中に入った足の間にはどうしてもすき間が空きますので、そこにタオルをフワッと詰めます。
これで全体重が足にかかるのは、とりあえず防げると思います

これでしばし様子を見てみて下さい。
この状態で足首が伸び切ったまま、骨が固まってしまう子もいるようですので、その場合、足首にも添え木が必要です。

この方法で、治った子がいます。
少しびっこを引く程度ではありましたが、走れる程度には回復しました。


<嫌われてしまうかもしれません。覚悟が必要です>

余談ですが、その子に私は「イヤな事をする、痛い事をする人間」として、目が合っただけで威嚇され、怒られるほど嫌われました(泣)
嫌われる覚悟が必要かもしれません・・・・・。

このような自己流の施工が、少しでもお役に立てれば幸いです。
足をテーピングした後、私は「カルビタバード」という、液体状のカルシウム+ビタミン剤を飲み水に混ぜて与えていました。

ビタミン剤は脚気や痛みの改善に効き、またビタミン剤を補給する事で、よりカルシウムの吸収力が高まるのだそうです。
粉状のビタミン剤もありますが、文字通り浴びるように水を飲むアヒル類です。
餌に降り掛けて与えるより効果的なはずという、これは素人判断です。
(日にティースプーン一杯程度しか水を飲まないインコ類は、餌に降り掛けられる類の粉状を勧められます)

もう一つは、私は知り合いからゴミ袋がパンパンになるほどのレタスや青菜類が、毎日容易に手に入る環境でした。
(人間が食べるには固い、一番外側の2~3枚です。決して痛んでいるわけではありませんでした)
我が家で保護したアイガモ達は、毎日青菜を余すほど与えられ、青菜が主食かのような生活を送っていたのです。

治った子は、このうちのどれかが効いたのだと思います。
青菜に関しては、大量に食べさせるのは難しいかもしれませんが、多目に与えた方がいいのかもしれません。


<飛ぶ事の出来ない家鴨たちは、脚が命>

基本的に、アヒルの類は歩いていくらという生き物ですね。
足に何らかの障害を持ち、歩けなくなったアヒル類は、自分が「歩けない」という事を、キチンと認識しているのだそうです。

歩けない・歩けなくなったアヒル類の寿命は、一年前後。
前日までは元気だったのに、ある日、突然死している事も珍しくない。
鳥類は絶望に弱く、怪我などで己が再起不能と判断すると、自ら命の源である食を断ち、死を選ぶ。
しかも、周囲には限界まで弱っている事を悟らせません。
人間が「様子がおかしい」と気づいた頃には、手遅れである事が多い。
悲しい事ですが、それが現実なのです。
その日は明日かもしれません。
いつでも覚悟はしておいて下さい。
これらは獣医さんの言葉です。

足の不自由なアヒル類は、身体の自由が利かない為、羽繕いが満足に出来ません
その為、尾脂線の脂を全体に塗る事が出来ません。
水遊びをさせると、すぐに全身がグッショリと濡れ、深さがあると溺れます。
水浴びをさせてやるなら、人間がついている事。
水浴び後、タオルなどで水分を拭いてやる事。
身体が冷えているようなら、ドライヤーなどで乾かしてやる事も大切です。
通常のアヒル類の、ゆうに3倍は手がかかります。
テーピングなどの件は、飼い主が鬼にならなければ出来ません。

テーピングは、曲がった足をまっすぐにしようと、無理矢理固定する、痛みを伴う行為です。当然、アヒル達にはそんな事を理解出来ません。
昨日まで優しかったはずの飼い主、
どうしてこんな痛い事をするの?と、切ない声を出して暴れます。

しかも、鳥類とはいえ、骨の事 目に見えて回復する筈はありません。
人間の方が「もうダメかもしれない」と思うようになります。

そこでアヒルが可愛そうになり、やめてしまうくらいなら、最初からやらない方が、アヒルにとっては幸せかもしれません。

しかも、テーピングを施した以上、治っても治らなくても、自分を慕ってくれていたあのかわいいアヒルは、もうどこにもいないのです。いるのは、自分を見て威嚇する、すっかり嫌われてしまったアヒルです。

問いかけたいのは、

「そうなっても尚、一生面倒を見られますか?可愛がって、最後まで見てあげられますか?」という事です。

私もそのアイガモを治す時に、半年以上かかりました。
何度も私の方が絶望し、獣医さんの「生きてあと一年」という言葉が脳裏をグルグルと回り、足の不自由なアイガモを抱きしめながら泣いていた事もあります。

どうせあと一年の命なら、こんな痛い思いをさせず、好きな物を食べ、好きに遊ばせてやった方が、この子にとって幸せなのではないか?と、自問自答の日々でした。

そんな時、私に力を与えたのが皮肉にも、足の不自由なアイガモ、当のその子でした
生きる気力を失っていない澄んだ目で、泣いている私を見つめていました。
私を嫌って威嚇しながらも、抱っこされるとおとなしくしていました。
泣いている私に、「大丈夫?」と、問いかけているようでした。

この子は生きたいんだ。

こんなに痛い、イヤな事をされても、まだ生に対して絶望していない。
今やめてしまったら、今まで耐えて来た、この子の痛みは何になるんだろう・・・・。
やれる事はまだある。
やれる事をすべてやって、あきらめるのはそれからにしよう。


 <嫌われても続けたテーピング>

それから、私は鬼になりました。
湾曲してしまった足には、一本の添え木などではすぐにズレてしまう為、コの字型になったレールのようなものをホームセンターで購入し、大腿部から関節までの長さに切ってもらい、そこに大腿部がカパッと入るように上からはめ、テーピングしました。
アイガモが泣こうがわめこうが暴れようが噛み付こうが、問答無用でした。
血が止まらない程度に、徐々にテープをきつく締めて行きます。

最後には、私の姿を見ただけで威嚇し、ズリズリと這って逃げて行くようになっていました。
当然人間にも、歩かせようとしてやっている事なのに!!という思いが湧き上がって来ます。私だって、やりたくてやっている訳じゃないんだ。
人の気も知らないで、恩知らず!!と思います。

そこまで嫌われても、歩かせてやりたいか?
(しかも、治る保障はどこにもありません)
足が不自由でも可愛いまま、最後まで見てやるか
(その代わり、長生きはしない)

究極の選択だと思います。
しかし治らず、「なつかなくなって可愛くないし、これ以上責任は持てないから」と捨てアヒルにしてしまうくらいなら、最初から何もしない方がいいと思うのです。
そういう心ない人が世の中にはいるのも事実です

少しでも、不幸なアヒル類が減ってくれる事を祈ってやみません。

テーピングにつきましては、リスクや、飼い主の背負う辛さなども一緒にご公表いただければと思います。それでもと思うならば、お試し下さいという形でお願い出来ればと思います。

アヒルの為にも、飼い主さんご自身の為にも、決して安易な気持ちならばして欲しくはない。
それが私の本音です。冷たく聞こえるかもしれませんが、寿命を一日でも引き伸ばす事。
それがアヒルにとってより良い幸せとは思えないのです。
短くても、飼い主さんに愛され、尽くされ、アヒル自身も飼い主さんが大好きなまま、ひょっとすると、それがアヒルにとっては至上の喜びなのかもしれない。
人間不信にしてまで、立たせ、生き永らえさせてやる事が、本当にアヒルにとっての幸せなのか?

考えれば考えるほど分からなくなる、メビウスの輪です。



① ピータンのケース

生後一週間目。
雨により、ずぶ濡れになってガタガタ震え、衰弱している所を保護。
即座にタオルで全身の水分を拭き、ドライヤーで乾かす。
周囲のアイガモより体力がなく、若干の成長遅れが見られた事から、
群れから離し、我が家へ移動。

食欲減退の様子は見られない。
食後、家内を移動する人間の後を必死に追って歩く。
寝る時間になり、ペットヒーター(ひよこ電球20w)を設置した小さな鳥かごの中
(餌・水は入れない)に入れ、保温の為、全体にカバーをかける。
鳥かごの中から外及び人間の姿は見えない。

30分後、様子見の為に中を覗いて見ると、死亡していた。
死後硬直ははじまっておらず、まだ身体は暖かかった。


② ピースケ・ピーマンのケース

生後3週間目。
大勢のカモ達もスクスクと成長し、換羽がはじまりかけた頃、ひときわ目立つ
2羽がいた。
手の平サイズからまったく成長の兆しを見せず、大勢のアイガモ達との体格差はもはや3倍近くとなっていたが、その体格差をものともせず、
後をついて周り、餌の時間には彼らの足の間から頭を出し、食べていたため様子を
見る事にする。

数日後、足が麻痺し、歩けなくなっているピーマンを発見。
ピータンのケースから、ピースケと共に保護。
ピーマンの足は歩けないだけで、痛覚が麻痺している様子もなく、単に足に力が入らず、立てないだけの様子。
アイガモは集団で固まって寝る習性があるらしく、3段重ねで寝ている場面も目撃。
圧死を避けるためにも、一時群れから離す必要ありと思われた。

間近で観察し、ピースケの足が異様に細い事に気がつく。
身体が手の平サイズから成長していない事もあるのだろうが、足はまるで爪楊枝が2本出ているようだ。
手の上で引っ繰り返しても、抵抗する体力もない様子。
4~5cm程度の段差も越えられない。
脚弱を疑い、カルシウムの摂取を開始。
近所のホームセンターでカルビタバードというカルシウム+ビタミンの液状鳥用サプリを発見し、飲み水に混ぜて与える。
同じ頃、食の細さが悩みのタネであった。
2羽で大匙3杯程度の餌を一日かけて食べる。
糞便は健康を表していたが、栄養吸収障害を疑い、ガーリックバードというスタミナ増強目的の液状サプリも飲み水にプラス。
その名の通り、ニンニク臭がある。
いずれもインコ類用のサプリである。

また食欲増強の為、餌には卵黄粉を混ぜて与える。
共食いのように感じられるが、人間にとっての栄養ドリンクのような役目を果たす。

1週間が経過した頃、足の麻痺していたピーマンが立ち上がり、先頭を切ってトコトコと歩き出した。2羽で5cmほどの段差をピョンと軽く飛び越える。

冷蔵庫にあった白菜を細かく切り、与えてみる。
ガツガツと、結構な量を残さず平らげた。

野菜を与え始めた頃から、急速に身体の成長がはじまった。
もうあの貧弱なピータン・ピーマンではない。
もう大丈夫だ。

それから5ヶ月後に、成長の追いついた2羽を群れに帰す。
プールしか知らない2羽は、池の中島まで辿り着いたものの、そこから出られなくなり、人間にボートで保護されるなどのエピソードもあったが、仲間にも馴染み、元気にしている。

余談だが取引先の人に種鳥として数羽譲って欲しいとの依頼があり、承諾したところ、連れて来た中にピーマンがいた。
「体格もいいし、羽艶もいいし」と絶賛だったという。
現在メスのピースケは群れ暮らし、オスのピータンはハーレム暮らしをしている。


③パー子のケース

生後一ヶ月。
歩けなくなっているアイガモを、スタッフが保護して来た。
元気だし、餌も良く食べる。
しかし、右足が付け根から外れたような状態で、座っている時、右足は身体の真横へ
まっすぐ伸びていた。

社で様子見の為に2日を過ごし、我が家へ移動。

立ち上がれこそしないものの、左足は若干の力が入れられる様子。
右足は折れている様子もなく、プラ~ンといった状態。
自分の意思では動かすことも出来ないようだ。

動く時は左足を使って這い歩き、右足は飾りでもあるかのようにその方向へ好き勝手に動いて行く。

脱臼か?
とりあえず、そのまま放置していいはずはない。
何か添え木になるもの・・・・。
持ってきたのは割り箸だった。
割らずに、真っ二つに真ん中からへし折る。
足を傷つけないために、ビニールテープで全体を巻く。

それを添え木として、大腿部に当て、人間用の包帯止め紙テープで、羽のある部分だけを仮止め。
その上から、ビニールテープでグルグル巻きに。
それだけではまだ足があさっての方向へ動く為、更にテープを長く切り、右足ごと胴体へ固定。
翼の部分へ引っ掛かるよううまく利用し、身体を動かした時、ズレないように。
羽にテープがつかないよう、胴体部分にはティッシュなどをつけ、粘着力を弱くさせた。

その状態で5日間放置。
あえて狭い場所に餌や水と置いていた為、ストレスがたまっているだろうと、水浴びをさせてやろうと決心。

テープや添え木を外し、プールに水を張るため、一旦その場を離れた。
戻って見ると、ドタドタ走り回っている一羽の姿が。

パー子はピースケ・ピーマンと同時期の保護カモである。
「どうしたの、ピーマン?ゴハンなかった?」
と言ったものの、何か違和感がある。
良く見ると、ピーマンではない。
ピースケでもない。
「パ・・・・・・・・・・パー子さん!?」
(何となく「さん」付けで呼んでいた)

間違いなく、オカルト姿のパー子でした。
歪みが現れる事もなく、スッキリと立ち、走ってさえいる。
触れた足には、不自然なふくらみも一切ありません。

パー子にも、矯正の他にピースケ・ピーマンと同じく、カルビタバード・ガーリックバード・3日に一度の卵黄粉・毎日の大量野菜が与えられています。

ピースケ・ピーマンより一足先に群れへ帰ったパー子も、何事もなかったかのように暮らしています。


④ パセリのケース

生後四ヶ月。
この子こそ、一番苦労した子でした。
やはり足の麻痺でスタッフに保護され、パー子のケースから「そのうち勝手に立ち上がるだろう」と甘く見られ、保護から1月以上を社の、主人のデスク横で過ごしてしまいました。

広い池で泳がせるわけには行かず、私の「子供用のビニールプールでも買って、その場しのぎでも水浴びさせてやらないと」という一言を聞くまで、「プール」という発想もなかった様子です。

スタッフの世話ぶりに見かねた私が「うちで面倒を見る!!」と叫び、我が家へ連れて来られた時には、既に保護から2ヶ月近くが経過。
床ずれにより胸の羽毛はところどころハゲ、胸はすっかり扁平になっていました。
足は、もう酷い有り様でした。
左右とも完全に内側の腹部下へ折れ曲がり、キャタピラか何かのような状態。
間接は固まり、伸ばそうとすると痛がり、足首の果てまでが内側に折れ曲がった状態でした。

触れてみると大腿部にも歪みが生じ、本来一つしかないはずの間接が二つあるような
有り様です。
まずは大腿部の骨の歪みを多少でも直さなければ、立つ事さえ出来ない。

パー子の時のような割り箸は、パセリには通用しませんでした。
すっかり歪んだ大腿部に一本の添え木をしてもすぐにズレてしまうのです。

そこでパセリの足の付け根から間接までの長さを計り、コの字型のレールを買う為に、近所の金物を取り扱うホームセンターへ。

ちょうどいい太さのレールを発見し、調べておいた長さに切ってもらいました。
一緒に2cm幅のL字金具を2個と、20cmの、棒板状の、ネジ穴のついた金具を一つ購入。
小児用の小さめの浮き輪が売っていたので、それも購入。

棒板状の端に、L字金具をそれぞれネジ止め。
L字金具を止める位置は、カモやアヒルが立った時の足幅が目安。

L字金具を取り付けた場所に、すっかり内側を向いたしまったパセリの足を無理矢理乗せ、テープで固定。2cm幅では足首にはちょうどいいのですが、水かき部分が摩擦で傷ついてしまう為、ダンボールなどを水かき部分を開いた大きさに切り、金具と水かきの間に入れる事で解消されました。
これで、座っていても立っているのと同じ状態で足が固定されます。

あとは大腿部の歪みには、コの字型レールを使用。
上からカパッと大腿部にはめ、羽毛のある部分は紙テープで、その他はビニールテープできつめに止めます。
2~3分経って足が冷たくなっていないかを確認。
冷たくなっているようなら、血が止まってしまっているので、テープを緩めます。

そんな強制器具だらけのパセリを、今度は買って来た浮き輪の上へ。
空気をパンパンに入れると、見慣れないものに乗せられたパセリは暴れて浮き輪ごと引っ繰り返り、不自由な足で脱走。
緩めに空気を入れ、乗せたときに多少沈む程度で落ち着くようでした。
浮き輪の中では足とお腹の部分にどうしても空間が空く為、そこにはタオルをフワッと詰めます。
お尻の部分がどうしても糞便で汚れますので、気がついたらマメに拭いてあげていました。

その状態のパセリは動けませんので、100均などで売っているプラケースを引っ繰り返し、その上に餌と水を置きます。
やはり野菜が主食の生活・カルビタバード・ガーリックバード・3日に一度の卵黄粉はパセリにも与え続けていました。

2~3日置きに、コの字型レールのテーピングを締め続けて行きます。

毎日矯正器具を外して水浴びはさせてやっていたものの、水を弾かない羽毛はすぐに
グッショリと濡れ、5分も経たないうちに身体は完全に水の中へ浸かり、頭部だけが情けなく水面に出ている状態。
身体の冷えを防ぐ為、バスタオルで拭き、ドライヤーで乾かしていました。

身体が斜めに傾げながらも立ち上がったのは、矯正具を付けてから半年以上が経過した頃でした。

大腿部の歪みが完全に解消されたわけではありません。
アイガモはストレスに弱い生き物と獣医さんから聞いていたため、立ち上がり、斜めながらも歩き始めた時点で矯正器具を終了。
地面に足をつけて、不自由ながらも歩けている時点で、生存年数の可能性が大分延びるとの事。

他にも保護したアイガモ達はおりますが、上記の子達とかぶる部分が多い為、割愛します。

通風など、病気のあひるやアイガモには通用しないと思いますが、若い子ならば可能性があるかもしれません。

あひるやアイガモは、ショックやストレスを感じると、即、足の麻痺という形になって現れるのだそうです。
その時に人間がいかに正確な知識を持ち、適切な措置を施してやるか。
彼らとの経験は、それがあひる達と健康に、笑って暮らして行くための方法と思い知りました。


傷ついて動けなくなったアヒルがいると連絡を受けて向かった現場では、

歩けないので、仲間に虐められていた子もいました。
自由に水場にも行けず、体中にダニが付いていた子もいました。
羽根に艶が無く、水や泥が染み黒ずんでいる子もいました。
痩せてか細い鳴き声しか出せない子もいました。

そんな厳しい最悪な状況の中にも関わらず、どの子も目はピカピカと輝いています。
その目は「生きてぇ!」というメッセージを投げかけているようでした。

強制給仕でも、アヒルは飼い主不審になってしまうとの報告があります。
口を開き、餌を突っ込む・・・。

憎まれて、逃げられても、アヒルを長生きさせてあげたい。
また元気になって、いつまでも健康で側に居て欲しい。一緒に居たい。

手術前の麻酔でアヒルが、大好きな飼い主さんに会えぬまま天国へ逝ってしまったケースもあります。治療が改善されていない現状の中、アヒル飼いの方達が経験した治療や看病をお手本に、獣医師さんの指導の元、何かよい方向に治療法が見つかればと記載しています。

 

(あひるネットワーク2007.9)

 

買取保護 脚に障害を持った中雛のリハビリ ~タイム日記~

タイムの日記1

「中雛が小さな鳥かごに入れられて販売されています。元気がなく、両足を左右に投げ出した状態でしゃがみこんだままでした。しかも足は後方にではなく、真横にです。」

2007年9月 あひるネットワークに投稿がありました。
会員が様子を見に行き、このままでは立てなくなると判断し、買取保護をしています。店の衛生面なども関係し販売店には、保健衛生所が調査に入り改善命令が出されています。

「体力が付き、成鳥になれば手術が受けられるかもしれない。」

会員のバジル&ミントさんが、ショップから保護をした。
北京ダック『タイム君』の経過を綴った日記です。


9月20日

関西支部長の元からあひるがやって来た。

先住アイガモ、バジル・ミントの名から、我が家ではタイムと呼ぶ事にする。

生後2ヶ月くらいとの事。やはり大きい。
成長のアイガモより一回り小さいくらいか?
頭部などにひよこ時代の名残、黄色い綿毛が残っている。
支部長の話によると、幼児期の栄養失調により、成長遅れが著しいとの事。

きれいな輝いた目。
以前MLにあった写真とは明らかに違い、目が生き生きとしている。
支部長ご夫妻の惜しみない愛情と、努力がうかがえた。

声変わりがしていない。
ひよこ時のようなかわいらしい声で鳴く。
おそらくタイムと同時期に誕生したミント(多分♀)は完全に声変わりしている。
バジル(多分♂)は若干変わったものの、まだかわいらしい声で鳴く。
タイムが♂だからなのか、成長遅れの為なのか。

所見。
心配した大腿部の歪みは見られない。
左足、間接下からの歪みが見られ、立つ時は足首から下が完全に内側を向いてしまう。
右足にあまり力が入らない様子。
(座った状態で、右足にて頭部を掻く事は出来る)
その為、不自由な右足をかばうように、左足に重心を置いて立ち上がろうとする歪みか?
右足の足首から下が、完全に地面についていない。
爪先立ちの状態。
確認したところ、足首の間接はまだ固まっていないようだ。

左足の関節が奇妙に太い。
無理がかかっているのだろう。
支部長によると、頻繁に熱を持つとの事。
食も細く、バーディ+米ぬか(少量)+卵黄粉(小さじ1杯)を殆ど食べない。
水鳥の習性か、水きん用フードを飲み水に浮かべてやると、ふたつかみ分くらいを自力で食べた。
サニーレタス一束をペロリと食べる。
バーディとポポンSを強制的に与え、今日は矯正など一切せず寝かせた。


9月21日

バーディを食べず、水きん用フードを食べる事から「好き嫌い」を疑い、ひよこ用餌を与えてみる。
やはり食べない。
ひよこ用餌を熱湯で溶き、冷ましてから強制給餌。

人嫌いの様子は見られず、抱き上げると膝の上で寝てしまう。

水浴びをさせると喜んでいた。
やはり時間が経つと沈んで行く。
不自由な足を駆使し、自力でプールから脱出。
この時足の歪みさえ何とかなれば、障害を残しても歩けるようになると確信。
ただし、成鳥時4kgにもなるという、あひるの矯正は私にも初体験。
成鳥時2,5kg程度の小ぶりな合鴨だからこそ、障害を残しても歩けたのかもしれないという思いが頭をかすめる。

写真の100円均一で販売している網を使い、矯正開始。
網の下では左右とも右へ向いてしまっている足を、両足とも左へ向け、幅広のゴムバンドで固定。
それだけでは簡単に自力で外してしまうため、ゴムバンドへ絡めるように十字型にビニールテープで止める。

やはり落ち着かないらしく、暴れて左足外側に擦り傷が出来る。
傷テープで保護したが、何か対策を考えなければ。

小松菜を与える。
やはり青菜は喜んで食べる。
目の前に主食餌を置いても無関心だが、青菜を持った夫を目で追う。
幼児期の飢餓状態により、そのう(胃)が小さい様子。
好きなものでもふんだんに与え、とりあえず満腹感を覚えさせたい。
本来なら肥満が心配されるところだが、タイムの場合は栄養不足が深刻な問題である。

栄養源はひよこ餌、ビタミン、カルシウム、卵黄粉の強制給餌で補給。
水きんようフードはやはり飲み水に浮かべると、今日は3つかみ分食べた。


9月22日

我が家にも慣れた様子。
抱き上げると、やはり脇の下にクチバシを入れ、そのまま眠ってしまう。
背中に触れるとビクッと反応し、声をあげる。
抗議?
人との信頼関係が出来ていないのか?
絶対的な人との信頼関係を築く為に、触れ合いの時間を疲れさせない程度に、可能な限り長く持とうと決意。
先住アイガモのバジル・ミントがイジけなければいいが・・・・・。

夜になり、夫が帰宅。
どうしても世話をするのは私の役目になる。
なつかない=かわいくないという構図を避ける為、好物は必ず夫に与えさせている。
私が与えるのは主食餌と水の交換のみ。
夫が帰宅すると、バジル・ミントはともかく、タイムも目で夫を追っている。
良い傾向だ。
夫が休みの日には、大好きなプール遊び時の見張りもお願いする。

この日もサニーレタスを一束、ペロリと食べた。
やはりバーディ、ひよこ用餌は減らない。
水きん用フードを食べる量は徐々に増えているが、飲み水に浮かべなければ、やはり見向きもしない。
糞便はきちんと形があり、健康そのもの。
青菜を多く食べる事から、たまに水分の多い糞便はあるものの、下痢はない。

ここで矯正を続け、人間との信頼関係を無にするわけには行かない。
今日はあえて何もせず、アイガモのバジル・ミントと一緒に寝かせてみる。
明日には仲良くなってくれないものだろうか。

 

写真の100円均一で販売している網を使い、矯正開始


タイムの日記2

 

 

9月24日

バジル・ミントとタイムが初めて一緒に水浴びをした。
矯正具を外され、タイムは伸び伸びしている。
一度タイムの濡れた身体をドライヤーで乾かし、再び庭へ。
一時間くらい外でバジル・ミントと共に遊ばせた。

自由に歩き回る2羽を見て、タイムも一緒に遊びたいのか、必死に歩こうとする。
たった丸一日の矯正で、タイムの左足が今までほど内側へ向かなくなった。
左側に傾きすぎていた重心も、若干ではあるが中心へ戻って来た様子。
やはり一番の原因は右足にある。

足首から下をペタッと地面に付けられない。
かかと上部あたりで体重を支えようとする為、ズルッと右足が前へ滑ってしまう。
両足とも右側へと向いてしまっている足のせいか、右足のモモ部分の開きが大きい。

タイムの身体を引っ繰り返すと、左右均等の力で足をバタバタさせているように思える。
手を当ててみると、右足も結構な脚力で蹴られる。
なのに、なぜ立ち上がる時だけ力を入れられないのか?
当初から気になっていた、右足首の固さともも部分の開き。
左足首に比べ、右足首の曲がり具合が弱いと感じていた。
その為に右足をペタッと地面につけられないのか?
今現在、障害の原因はそれくらいしか思い当たらない。
右足も均等な力で身体を支えられるようになれば、立ち上がった時、左足があれほど内側へ
向いてしまう事はなくなるように思う。
この機会に、右足を鍛えたい。

バーディ・ひよこ用餌はやはり食べないが、水きん用フードはバジル・ミントに触発されてか、
水に浮かべなくても食べるようになった。
しかし現在の、栄養不足のタイムに向いている餌ではない。
ビタミン、カルシウムの摂取は必須。
他に、養鴨業者から聞いた「元気のないあひるには砂糖水を与える」というセリフを思い出し、
飲み水に溶かして試しに与えてみる。
食欲不振は解消されたかに思えたが、バジル・ミントから離すとやはり食が細る。

今日はサニーレタスとサラダ菜を半々に与える。
梨も細かく刻んで与えてみたが、食べない。
すりおろしてみても、やはり食べなかった。


9月25日

私が見てきた中で、タイムはまだ軽症の部類に入る。
歩きこそ不自由だが、タイムはまだ立ち上がる事が出来る。
そのせいか、羽繕いをマメにする。
尾脂線も正常に働いているようで、最近はプールで遊ばせても沈まなくなって来た。

あの右に傾いてしまい、狂ったバランス感覚を何とかしたい。
座っている時でさえ、頭が自然に右側の方向へ行く。
足さえ治れば、バランス感覚も自然に戻るものなのだろうか。

右大腿部の開きについては「ギプスのガチョウさん」からヒントを得、右大腿部から胴体にかけて幅広のゴムバンドを装着。
これで動く時に大腿部を外側へ開く事が出来なくなる。
左足は封印中。
何とかその状態で歩くクセをつけさせたい。

それにしてもタイムは大人しい。
バジル・ミント(特にミント)が常に呼び鳴きをしているせいもあって、タイムの存在感を薄く感じる時がある。
ショップ時代の悲しいクセなのか、家の中ではあまり動く事もない。
本当に嬉しそうにするのは、バジル・ミントと一緒に庭に出してあげた時くらいだ。
姿を見ると、やはり白く大きいタイムは存在感があるのだが・・・・。
やはり♂なのか、体力不足のせいでない事を願う。

食事量がバジル・ミントに追いついた。
(ただし、バジル・ミントと一緒にいる場合のみ)
やはり仲間が食べているものはおいしそうに見えるらしい。
心なしか、そのうがポッコリして見える。
しかしバジル・ミントと一緒にしておかなければ食事量は半分以下になるし、いままで餌に振りかけていた
卵黄粉の与え方に困ってしまった。
バジル・ミントも食べるものに卵黄粉をふりかけ、彼らがメタボになられても困る。
彼らは十分過ぎるほどの健康体なのだ。
卵黄粉だけは、水に溶かすのが難しい。
いや、あひるの場合はダマになっていてもいいのか。
何か方法を考えなければ・・・。


9月26日

昼になり暖かくなったのでタイムの矯正器具を外し、庭に出してみた。
家の中にいるバジル・ミントを呼び鳴きする為、一緒に出す。
タイムは2羽をすっかり仲間と認めている。

歩かせてみると、やはり不自由ではあるが、タイムの右足が前へ滑らなくなった。
右足首が以前より曲がるようになったせいか、右足裏がちゃんと地面についている。
以前はフラついた時に支えるだけだった右足にも、均等ではないにしろちゃんと体重をかけて立っている。
今までは右足が前へ滑ってしまう為に、尻餅をつきながら前へ進んでいたが、ヒョコヒョコと尻餅もつかず
器用に前へ進んでいる。
ただやはり1m程度が限界。
体重を支えるだけの脚力がないのか、足の歪みのせいか、すぐに座り込んでしまう。

微妙な時期だと思っていたが、生後2ヶ月くらいの、タイム程度の歪みなら矯正も可能なようだ。
希望が出て来た。
次は左足の、人間で言うならちょうど膝の関節から下が内側に向けて歪んでしまった部分の矯正だ。
こちらはビニールテープ一本。
足首にビニールテープを巻きつけ、足の甲が外側へ向くように、大腿部へからめつつ固定する。
足の甲が外側を向いた状態になる。
血流が止まってしまっていない事を確認。
本来内側へ向いてしまっている足を、無理矢理外側へ向けている。
タイムは当然痛がり、「ヒィヒィ」と声をあげる。
かわいそうだが情をかけるより、ちゃんと歩けるようになって欲しい。
この調子なら、一週間以内くらいには歪みも大分治りそうな気がするのだが・・・・。

歪みが治りそうな希望が出て来たところで、新たな悩みが出て来た。
ようやくアイガモのバジル・ミントに何とか食欲が追いついたタイムだが、体格の大きなあひるとして
十分な量ではない。
タイムが唯一食べる水きん用フードは、栄養障害を克服させるに足る餌ではない。
サプリだけで、どこまでの補給が出来るのか。
今日の夕方、支部長と共に獣医さんの元へ向かう事になっている。
その辺りの事も詳しく教えてもらおうと思う。

支部長・奥様がタイムを見て「大きくなった!!別のあひるかと思った」と言って下さった。
我が家にはタイムの体重を測定出来る様な計りはなく、タイムの姿も毎日見ているので分からなかった。
大きくなっているという事は、栄養もそれなりに回っているのだろう。
奥様の言葉にホッと胸を撫で下ろした。

病院内で私が席を外した時、タイムは支部長ご夫妻と一緒にいるにも関わらず、私を呼び鳴きしていたらしい。
痛い事もしているが、タイムなりに私を認め、なついてくれているらしい。
今日は嬉しい事が多い。

獣医さんの話によると、市販薬はどの薬品が何mgと明記されていない為、どのくらいの割合で
入っているのか不明と言う。
箱を見ても容器を見ても説明書を見ても、確かに明記されていない。
一口にビタミンと言っても、ビタミンAやビタミンCなどといった、様々な種類がある。
そのうち、どのビタミンが入っているのかも市販薬は不明だった。
またビタミンは体内に留まれない為、すぐ排出されてしまう特性を持つ。
その為3日に一度のポポンSは継続して与えた方が良いとの事だった。
現在の健康状態も問題はなく、こちらも現状維持との指示だった。

タイムにカルシウムの補給は必須だと思う。
獣医さんの言葉で、カルビタバードにどの程度のカルシウムが含まれているのか、怪しく思えて来た。
バジル・ミントに与えているボレー粉をすり鉢ですり潰し、飲み水に混ぜる。
良い結果が表れてくれる事を祈る。


タイムの日記3

 

9月27日

通販でお願いしていたペレダックF2が届いた。
早速ボレー粉を混ぜてタイムに与えてみる。
ガツガツ食べる・・・・・・。
タイム用の小さな餌入れが、ボレー粉まで残さずあっという間に空になった。
一緒に頼んだチャボ用飼料は飢えを満たす程度しか食べないが、ペレット系は好んで食べる。
まあ将来的な事を考えるといい事なのだが・・・・。
ちょっとフクザツ。
ペレダックの方が、水きん用フードより更に食い付きの良い事が分かった。
高上がりな子だが、かわいいから許す!!
チャボ用飼料はバジル・ミントに食べてもらおう。
タイムも、2羽に吊られて食べるかもしれない。

夫が休みだったので、3羽を庭で遊ばせてくれた。
青菜はもらえるし、ご満悦の3羽。
遊び疲れたのか、家の中に戻ってからは全員爆睡。
あまりの静けさに、死んでいるのではと心配になるほどだった。


9月28日

バジル・ミントにボレー粉を混ぜたチャボ用飼料を与える。
タイムもペレダックそっちのけで、一緒になって食べていた。
タイムもやはり、バジル・ミントが食べるものはおいしそうに見えるのか。
仲間意識がそうさせるのかもしれない。

今までタイムの軸足となっていた内側に歪んだ左足裏には、2cm大の固いタコがあった。
痛がりもしていない事から、まず歩けるようになってからと、知りつつ放置していたものだ。
しかし左足封印の影響か、歩き方が少し変わって来たせいか、タコが柔らかく1cm大と小さくなっていた。
タコの果てまで、たった一週間でこんなに変わるのか・・・・・。
タイムには驚かされる事ばかりだ。

それにしても、タイムは矯正(痛い事)をされても、人間不信や人間嫌いになる様子を見せない。
それどころか、甘えや人間への依存心が日々増しているように思える。
一羽ポツンと置かれると呼び鳴きをするが、傍にいるならバジル・ミントでも私でも夫でもいいらしい。
確かに、矯正のせいで過去に目が合っただけで威嚇されるほど嫌われたアイガモより、タイムは余程軽症の部類に入るのだが・・・。
個体差(性格)も影響があるのだろう。

プールで遊ばせようと、バジル・ミントから先に外へ出した。
家の中でタイムが呼び鳴きをしている。
今日はじめて、その呼び鳴きにミントが答えた。
タイムをあれほど警戒していたバジルも、声が聞こえるベランダと私を交互に見ている。
バジル・ミントもタイムを仲間と認識した。
ミントはタイム用の餌が欲しくて(同じものなのに・・・)、時々座っているタイムの背中を踏みつけて行く。
タイムは「ヒィヒィ」と文句を言うが、何事につけても豪快なミントはお構いなし。
警戒心が解けたなとは思っていたが、こんなに早くタイムの呼び鳴きに答えてくれるとは思わなかった。

今日、タイムを泳がせていて初めて気がついた。
歩く時は左足が軸足になっている。
泳ぐ時に使うのは右足。
右足の方が泳ぐのには理想的な形になっているのかもしれない。
左足は、水中では殆ど使っていない。
水中は浮力の影響があるのであまり陸上での参考にはならないが、脚力にさほどの問題はないように思える。
やはり関節部で歪んだ足の影響で負担がかかるらしい。
今まではプールそばにいるとこちらまでずぶ濡れになるので、少し離れた場所で見ていた。
そのせいで気づくのが遅れた。
反省。

ポポンSを強制的に与えていると、クチバシの抵抗力が強くなって来たと感じた。
クチバシをこじ開ける為に挟んだ指が少し痛い。
今まで痛いと感じた事はなかった。
体力が戻って来ている証拠だろう。
糞便で汚れたお尻を洗われる時も、キック力が強くなって来ている。
今日は私の腕にツメで引っかかれた、見事なミミズ腫れを刻んでくれた(涙)

歪みを少しでも正常な位置に戻す為の矯正は続けている。
しかしタイムの足はすぐに熱を持つ。
無理がかかっているのは分かるが、子供用の冷えピタを貼りながら、騙し騙し行っている。
獣医さんにも、矯正は続けるよう指示があった。
痛いだろうが、タイムにももう少し頑張ってもらわねば。


10月5日

しばらく進展がなかったために、日記もサボってしまった。

まず、足裏のタコが完全に消えた。
これには私も少し驚いた。

矯正の方は思わぬ壁に当たってしまっている。

右足の歪みが多少矯正された今、立てない原因はハッキリ左足と判明した。
左足第一関節。
原因はそこにあると思われる。
歪みを治そうにも、無理な力をかけるとすぐに熱を持つ。
それでもくの字になった足に割り箸を当て、真っ直ぐに伸ばし、緩めに矯正してみた。
すると、一時間もしないうちに左足全体がむくんだようにパンパンになってしまった。
余計おかしくしては元も子もない。
速攻強制を断念。

獣医師の判断を仰ぎたいと思っていたところへ、関西支部長がちょうど行く予定があると言う。

タイムを連れて行きはしなかったが、ついでに現状を話し、判断を仰ぎたいと言伝をお願いした。
結果はやはり「診てみない事には何とも言えない」との事。
次回、私は法事で兵庫を4日間離れる為行けないが、その間の世話を支部長にお願いし、
15日に獣医師の元へ行く予定があると言うのでお願いする事にした。
レントゲンを撮り、関節の状態がどうなっているのか。
すぐに熱を持つ原因は何なのか。
むくんだような状態になるのは、水が溜まるせいなのか。
矯正は断念した方がいいのか、続行可能なのかなど。
知りたい事が山のようにある。

翼の先には鞘毛がたくさん生えて来た。
羽毛の中にも大人の羽が生えて来ている。
栄養は補給出来ている様子。
支部長の「少しは大きくなりましたか?」との問いかけに、体重も計れず、
毎日タイムの姿を見ている私には答えられない問いだった。
大きくなっているといいのだが。

タイムは一人ぼっちを極端に嫌う。
人間でも仲間でも、誰かがそばにいなければ呼び鳴きが止まらない。
それでも一人にされると食べる行為を放棄する。
人のそばにいる時は、膝の上に乗りたがる。
背中や頭を撫でても、ピクリとも動かなくなった。
気持ち良さそうにウットリしている。
一羽飼いでは生きて行けない子かもしれない。

食欲はそれなりに出て来たようだが、やはり我が家のバジル・ミントのように、
仲間を押し退けてまで食べようという意識はない様子。


10月9日

タイムのくの字に曲がった足を真っ直ぐに治す強制をはじめた。
熱を持っていないか確認しながらの、だましだましの作業。
足の動きを良く見ていると、左右まったく別々の動きをする足。
この骨は一体どんな事になっているのだろう?

我が家に来た頃に比べて、歪みは随分治って来ている。
餌に混ぜてボレー粉も与えているし、3日に一度のポポンS(ビタミン剤)も欠かさず与えている。
確かに若干歩き方は変わった。
くの字になった足が真っ直ぐになれば、歩けるようになるのだろうか?
他にも問題があるのでは?
私は何か見落としているのではないだろうか?
獣医師と相談しながらではあるが、あひるを見てきた先生でも、矯正に関しては尻込みする。
獣医師に「続けて下さい」と背を押されても、不安が残る。

強制されて痛いだろうに、未だ私に信頼の目を向け、抱っこをせがむタイム。
抱き上げると、私の腕を甘噛みして甘えて来る。
申し訳ない気持ちで胸がいっぱいになる。
ゴメン、でもちゃんと立って欲しい。
走るのは無理でも、歩けるだけでいい。
自在に歩き回り、飛び跳ねるバジル・ミントを、うらやましそうに見つめるタイムが不憫でならない。

タイムの糞便の量を調べる為、今日一日隔離。
悪臭を我慢して、敷き紙も一日換えなかった。
タイムの身体の1/3くらいの量があった。
多い・・・・・と思う。
これがタイムくらいの重量のあひるの、通常の糞便量なのだろうか。
まだ少ないのだろうか。
写真を撮っておこうかと思ったが、考えた末、ブツがブツだけに断念。
今度お話する時、支部長に判断を仰ごうと思う。

相変わらず青菜は良く食べる。
餌の食い付きも随分良くなった。
支部長は「犬並みに食べるのが普通」と言う。
そこまでは及ばないと思うが、もう餌や栄養の心配はいらないように思える。

矯正の状況は一進一退を繰り返しているが、食の心配がなくなり、左足裏のタコが完全に消えただけでも
良しとしなければならないのかもしれない。
欲張ってはならないと思うが、やはり気は急いてしまう。
生後3ヶ月になろうというタイム。
矯正に、もう時間は長く残されていない。

2007年11月現在のタイム君
12月の半ばにはこのような報告が入っています。 元気に歩ける日がくるのはきっと近いはず!

(^-^)

さて、リハビリ療養中のタイムですが、最近見違えるほど食が進むようになり、ゴロンと大きくなりました。
オカメインコ用にストックしていたネクトンSという鳥用のサプリメントを飲み水に混ぜて与えていましたが、
それが良かったのか偶然なのか・・・。

抱きかかえるとズッシリと重さがあります。
正常なあひるさんの大きさになる日も近いかもしれないなぁと、一人でニンマリしています。

網に不自由な両足を通し、その上に身体を置き、空中で暮らしているような状態ですので、床ずれも随分良くなり、
お腹周りにもキレイな羽が生えて来ています。

先日主人がペタペタ歩くタイムと、一緒にお散歩している夢を見たそうです。
ペローシスの手術も、そう遠い日ではないはず。

早く正夢になって欲しいなぁ。

バジル&ミント


頑張っていたタイム君は、2007.12にはすっかり成鳥の姿となり体重も4Kg近くになっていました。

手術が可能だろうとまで、体力も付いてきていた矢先・・・、
突然呼吸音の異常、口で息をしている危険な状態に陥り、病院へ行く間息を引き取っています。

私が10月にタイム君を始めて見た時は、小さな小さなアヒル君でした。

不自由な脚でコキコキしながら、懸命に泳いでいる姿が目に焼き付いています。

安らかに眠るタイム君の姿は、立派な雄アヒル君へと変えていました。
希望を持って毎日お世話をしていたバジル&ミントさんに感謝しています。

 

 

 

 

ギブスのガチョウ 飼育係さんとの意見交換

最近は動物病院よりも、動物園の方がアヒルたちの脚の治し方を知っているのではないか?そのように思い、近所の動物園へ問い合わせをしたり、直接出向いて飼育係の方に話を伺っています。神戸の王子動物園で獣医師さんも含め、お話しを伺う事ができましたので紹介します。

脚が悪く関節炎の場合、人間の関節に効く薬の量を調整して与えている。関節炎のアヒルたちの体重を増やさないこと、アヒルたちのご飯は、バーディー/白菜などの葉類/パン等/種取り用主系ビタミン剤で、食欲の無い鳥たちには、人間の薬ポポンSというビタミン剤を与えている。


飼育係の方の知恵で、ヘアバンドのようなO脚防止器具を付けているガチョウに出会いました。お話しを伺ってみると、生まれつきO脚で立ち上がると脚が広がってペタンと地面に付いてしまい、立ち上がって歩くことができなかったそうです。画像のとおり、脚が開いてしまわないようにゴムバンドで止めています。

飼育係の方はガチョウの脚を毎日動かし、O脚が少しでもよくなればとゴムバンドを
使用し工夫したそうです。この状態で歩いていました。私はこのガチョウと飼育係の方に感動しました。諦めずにリハビリを続け、器具を使って歩けるようになっている・・・凄い例だと思いました。更に詳しく伺うと、脚を曲げたままで座らせているとそのままの形で固まってしまうので、発泡スチロールの箱に穴を開けそこに両足を入れさせ、座らせたり、動かない脚を動く方向に曲げてやり、血行を良くし、水に泳がせたりするようです。

体重が脚にかからないようにする

脚が地面に付くようにする


アヒルを飼い接している私が気が付いた事をまとめました 関西会員岡崎

<毎日気にして気を付けてあげる事>

・歩き方がおかしくないか?
・食欲はあるか?
・糞の色等の確認
(前日食べた物の色が付くので、参考にし、血が混ざったりしていなければ良しする
水分を多く摂ると水っぽい糞となるのでそれは気にしなくてもよい)
・脚の爪、脚裏から出血していないか?出血していれば“うがい薬(イソジン)”をうがいの出来る濃さにまで薄め霧吹きに入れ患部にかけて消毒をする。うがい薬なので、万一アヒルたちの口に入っても毒ではないので安心。
小屋や小屋の周辺の消毒にも用いる事ができます。低価格で手に入りやすい
床ずれの傷にも効果あり。


消毒の件ですが、アヒルたちのいる土の消毒や臭い消しには「石灰」も良いと思います。ガーデニングで使用する牡蠣殻を主成分とする商品があります。鳥インフルエンザのニュースで観る映像で、地面が白くなっている粉のような物は石灰です。
牡蠣殻が成分となっているのでアヒルたちには害が無いと思われますが、消毒するなら月に2回程度が良い。

<最低でも月に1回は体重を測る>

私は、人間の体重計で100g単位まで測定できるデジタルの体重計を使用しています。
自分の体重+アヒルの体重で計算します。
(目安)
チェンバレー→3~3.5kg
大阪アヒル→2~2.5kg
胸の肉の付き具合もよく観察します

<食事について>

・ワカメ・ひじきについて
アヒルは水鳥なので、池の藻などを食べさせられるとよいのですが、なかなか手に入りません。スーパーなどで販売している乾燥ワカメ・乾燥ひじきの塩抜きにしたものを使用してみようと思い付きました。ワカメorひじき100cc+キャベツなどの野菜100ccをミキサーにかけたもの
+米ヌカ200cc+バーディ50cc+ハトムギ50cc (1羽分)混ぜる時に水分を多めにすると食べやすそうにしています。アヒルたちの食事は一日一回です。
ワカメは安全なのですが、ひじきは天然のヒ素を含んでいるので2回水にさらし、よく洗ってから使用してください(ひじきの方が栄養分が豊富)●ハトムギについて
漢方薬名は“ヨクイニン”といい、人間が使用する薬で、イボ・おでき等を取る作用があるので、アヒルにもよいのでは?と使用してみる事にしました。薬局に500g→1000円前後で売っています。そのままでは食べにくいので、“ミル”などで粉末にしてご飯に混ぜています。
H18年1月~続けて使用していますが、副作用等もなく元気なのでよいかな?と思いますが、実際に足裏のタコが小さくなったなどの効果はまだ無いが脚の色が濃くなってきたように思うので暫く使用を続けようと思う。
家畜用“くずハトムギ”という商品を広島のJAで販売しており、今現在はその商品を購入使用しています。5kgで3000円前後でした。
家畜用ハトムギは牛の皮膚病に使用されているようです。※個々でも調べて使用してください。

<関節炎について>
以前私が飼っていました北京ダックの“ガッガ”の話になりますが、5歳位から脚のビッコが目立ち始め、おかしいと思い、足裏をよく見てみると大きな趾瘤(シリュウ)症 ・タコができていました。
関節炎も患っていたとは気づかず、動物病院で診て貰い医師から、「なるべく歩かせないでください」と注意を受けたので、小屋に藁を敷き座らせていたところ、今度は歩けなくなってしまったのです。

別の病院で診て貰うと関節炎は悪化しており、手遅れと診断されました。
ガッガにバーディーばかり与えていた事が原因で、野菜不足と言われました。
食事のバランスが悪かったのです。
それから2ヶ月後、ガッガは亡くなってしまいました。
もう1羽の北京ダック“ピッピ”もその頃からビッコを引き始めたので、同じ事を繰り返してはいけないと対策を考えていきました。

脚気という病気に“米ヌカ”が効くと本で調べたので、主食をバーディから米ヌカに切り替えたのです。
野菜をフードプロセッサで細かくし、米ヌカと混ぜバーディを小量かけ与えていくと、ピッピは一ヶ月後には元のように歩ける状態にまで回復しました。
また人間の薬になりますが、『コンドロイチンZS』という市販の関節に効く薬を1日1錠づつ与えています。(調子の悪い時は2錠)
2年近くになりますが、副作用も無く脚もビッコを引く事は無くなりましたが、
米ヌカはカロリーがあるので、4kg近くなり太り気味になったかな?と思うとビッコを引き始めるのです。
体重を測り管理し、3~3.5kg位に押さえています。
年に一度血液検査では異常は見られませんが、レントゲンを撮って見ると関節炎を起こしている左足は完治されず腫れが確認できます。
しかし、これ以上悪化させなければ生活していく上では問題はないので、走り回ったりできる今の状態のまま様子を見ていきます。

羽根の水弾きが悪く水に入っても羽根に水が染み込み泳げないアヒル“カッカ”がいますが、血液検査をしても異常はありません。どうもお尻にある油腺から出る油を体中に塗れないか出が良くないらしいのです。
対策としては、アヒルの調子が良く暖かい日にのみ水に入れるなど工夫が必要なようです。伊丹市のこや池で保護をした北京ダックですが、その時も池に入れず岸でうずくまっていたのです。小さい頃から水浴びの習慣が無かったでは?と感じています。


今まで家鴨は、家畜なので治療をするよりも処分されてきてしまったのでしょう。
獣医師さんでも勉強をされている方は少ないですよね。

治療が進化していない状況でペットとして家鴨と接する方が増えてきたこの頃、
家鴨と接している、家鴨を飼っている私達一人一人が勉強していかなければならないと思い、私の経験や実際に行っている飼育方法を紹介しました。

家鴨飼いの意見や経験を出し合い、『家鴨の家庭の医学』『家鴨の外敵の対処法』
『家鴨の健康法』『野良アヒルのご飯について』などまとめていくと、今まで見えてないものが見えてくるかもしれません。

2006.3.3

俺の名はガチャオ

俺の名はガチャオ

俺の名はガチャオ。
落二中のあひるだ。
今日も燦々と僕たちを照らす太陽を浴びながら、野田先生を待つ。
毎日、起きて水浴びと少しした後、落二の生徒が飯をくれるのを待つのだ。
その時「掃除」をしてくれるのが俺は不法侵入だと思っている。だが、俺の家から糞がなくなるのは嬉しいし飯もくれるのでほっとく。
そして、その後に野田先生がおはようと俺のもとに来てくれ、落二の生徒もいなくなり独りでのんびり日光浴を始める。
平凡な日々。
のんびり、のんびり。
いいだろ?
暖かい光と、先生の授業の声。
チャイムが終わりを告げると生徒が騒ぎ出す。
そんな平和を聞いて俺は今日も生きていく。
あぁ、時々は退屈で仕方ないが・・・。
それも全部、俺の生活だ。
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今日は新顔がやってきた。
ダブダブの制服からして一年生らしい。
一応あいさつはしたが通じたかはわからない。
でも触らせたりはしない。油断大敵って言うだろ?
信用できるまでは触らせない。
それが俺の“ポリシー”だっっっ。
あっ、野田先生。
「ガチャオ、お散歩行こうね。運動不足で最近太ってきたんじゃない。」
面倒くさいが・・・・ここにいるのも退屈だし行くか。
「クワァクワァ。そうだ。行こう。」
野田先生の後ろでゆっくり歩いていると生徒が来て。
「わー!!ついてきてるー!!」とか「すごーい!!」とか騒いだりするが
俺はそれどころじゃない!!体が重くて歩くのも一苦労だ。

———————————————————
光陰光のごとし。
月日が経つのは早いものであっと言う間に--いや、俺がクワァと言う間にだが--
もう一年経ってしまった。
今日は新しいあひるが来た。
ぴーちゃんというらしいが、これがお嬢様でマナーってモノを知らない。
「ねぇねぇ。」
始まった・・・。
「なんだ。」
ピー子は俺のもとに近づいて来る。
その歩調は不安定で、『ひょっこ、ひょっこ』という音がぴったりだ。
「あれは誰?」「人っ?」---「主事さん。」
「池はあそこでいいの?」---「あそこ以外にどこにある。」
「トイレはどこ?」---「適当。」
「ていうか、ここはどこ?」---「・・・落二中。」
「落二中はどこなの?」---「ここ。」
「ふーん。」---「(一体、何がわかったんだ?)」
そのうち『私は誰?』と聞いてきそうな勢いで質問攻め。
しかも、タメ口!!
問題はここだ。俺の方が年上だよな?“先輩”だよな?
先輩には敬語を使うのは普通じゃないのか?!
「ていうかあんた誰?」---「(ハァー。それはこっちのセリフだ!!)」
まぁ俺は大人なので許してやろう。
お尻を振りながら池に向かうピー子を見ながら最近、日光浴していないなと思った。
ピー子は嫁というより孫という感じだった。
無邪気に俺を質問攻めにし、素直に俺の返答にうなづく。
俺が話しをすると一生懸命聴くし、俺の後ろをよくくっついてきた。
そういうのは悪い気分ではない。
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だが、問題が一つあった。それは俺の飯まで食うことだ。
「ガチャー、ピー子、飯だよ。」
めしー!!  若いってすばらしい。それはそれはすばらしく速い勢いで俺の飯まで食べようと
するピー子。
コラ!俺はピー子の真っ白い羽をめがけてくちばしでつついてやった。
結果は予想通り。ピー子は驚いて、池に逃げ込み俺は餌をゆっくり食うことができた。
何故か俺は野田先生にしかられ、何故か餌箱なるものが二つに増えた。
飯の量も増えたし。       ・・・・ラッキー。

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また、一年が過ぎた新顔だった一年生はもう三年生になっていた。
ピー子もここに大分慣れてきたらしく、よく職員室に侵入し一騒ぎ起こした。
最近俺は調子が悪い。
「年だね。」
ピー子に言われたがあえて無視。言い返せないだろ、それは。
最初はあまり気にしていなかったが、体調は悪くなるばかり。
「ガチャオ、はい。」
と差し出されたパンを飲み込むと口一杯に広がる薬の味。
薬はお世辞にもおいしいとは言えない。
そのうち、俺は動くことさえできなくなった。
動き回るピー子を見ながら俺はじっとしている。
「おいでよ。」
その言葉はピー子なりの優しさだった。
飯を食べるのは辛かったが俺は元気に振る舞った。あと少しだって分かったから。
「ガチャオ、頑張って。」
そう言って世話をしてくれる野田先生のためにも俺は元気でなくてはいけない。
「おいでよ。また、いろいろ教えてよ。」
そう言うピー子はどこか悲しげだった。
夜。
さっきまで冷たくなってきた風は今では止まった。
真っ暗な闇は大きなお布団になればいいのにと思う。
何故か俺はぽかぽかして暖かい気持ちになった。

目を閉じて思い出すのは、お日様の下でじっと野田先生を待つ俺。
繰り返しの毎日、でも幸せな日々。
ピー子が来てからは二人で野田先生を待った。
でも、ピー子はすぐに立ち上がって行ったり来たりして・・・・。

少し懐かしくなって、口から笑みがこぼれた。
そう言えばあの頃からふたりで楽しかった気がする。
眠っているピー子をそっと見て、ごめんなと呟いた。
ひとりにさせちまってごめんな。
でも、口から出るのは空気だけだった。
よし、そろそろ寝よう。
目を閉じる。

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暖かい光。
野田先生、ピー子、落二の生徒達。
チャイムと授業中の先生の声。
時々、飯を食べに来るすずめ達。
全部、俺の生活の中にある。

俺の名はガチャオ。
落二中のあひるだ。


『ガチャオのお友達が欲しいです』との内容で、落合二中学校の野田先生からメールが届いたのは、2003年の5月のことでした。

> 一年半前まで2代目「ガーコ」と二羽でいたのですが、
> 彼女が死んでから、ひとりでかわいそうな「ガチャオ」(9年ぐらいいるそうです。)
> に友達がいればと思っています。
> あなたのサイトの中で、里親の話が出ていたと思います。
> 私たちの学校にきてくれるアヒルがいたらよろしくお願いいたします。

中学校で飼育されている9歳の雄アヒルが寂しそうで仲間を募集したいとの内容でした。その頃、飼っていたアヒルをどうしても手放さなくてはいけなくなり、里親さんを探していた方がいました。

アヒルは、ぴーちゃん。(雌北京ダック)

その後お話は進み、ガチャオとぴーちゃんのお見合いも成功(^-^)
ぴーちゃんはガチャオ君のいる落二中へお嫁さんへいくことになりました。

その後、2004年10月にガチャオ君が永眠。

再び野田先生より今度はぴーちゃんのお婿さんの募集があり、2005年の3月に川で保護されたコロ君が中学校へ迎えられました。

そのコロ君がお婿さんへいく経緯より、野田先生から中学校でアヒル達がどう過ごしてきたか詳しく伝えられたのです。

上記の“俺の名はガチャオ”は、中学校でずっとアヒルの世話をしてきた生徒さんが書かれたものです。中学校では、ガチャオ君とぴーちゃんをお世話してくれる仲間がたくさん増え、お世話係は、『ガチャぴークラブ』と名付けられ、『ガチャぴークラブだより』という校内新聞が発行されていました。


胸が熱くなるのは、なぜだろう・・・?

アヒルの・・・ガチャオの気持ちがすごく伝わってくるからだろうか、

2005.4.11

 

 

 

 

 

 

※落合二中の生徒さん達は、新宿区平成16年度第2回幼児・児童・生徒表彰で
ボランティア活動の功績(アヒルの飼育活動を3年間継続)を受賞されています※

 

2005.3.26 落合二中で ぴーちゃん(雌先住アヒル)とコロ君 画像提供:korosukeさん